手取り23万円で投資はいくらが妥当?会社員の無理のない積立額の決め方

資産形成

手取り23万円の場合、投資に回す金額は月1万〜3万円がひとつの目安です。ただし、全員に当てはまる正解ではありません。家賃が高い人、奨学金を返済している人、近いうちに結婚や引っ越しを予定している人では、同じ手取りでも投資できる余裕が違うからです。

大切なのは、手取りの何%を投資するかではなく、「生活費を払い、必要な貯金も確保したうえで、値下がりしても生活に困らない金額」を積み立てることです。この記事では、手取り23万円の会社員を例に、家計に無理のない積立額の決め方を解説します。

手取り23万円なら月1万〜3万円を出発点にする

手取り23万円の会社員が初めて投資するなら、まずは月1万円から始め、家計に余裕があれば2万〜3万円へ増やす方法が現実的です。月1万円は手取りの約4%、2万円は約9%、3万円は約13%に相当します。

月1万円では少ないように感じるかもしれません。しかし、積立投資は一度に大きな金額を入れることより、生活を崩さず続けることが重要です。無理に月5万円を設定して数カ月で取り崩すより、月1万円を継続し、昇給や支出の減少に合わせて増額するほうが管理しやすいでしょう。

  • 家計に余裕が少ない人:月5,000円〜1万円
  • 毎月ある程度の黒字が出る人:月1万〜2万円
  • 緊急資金があり、近い将来の大きな支出も少ない人:月2万〜3万円以上

これはあくまで出発点です。「手取り23万円だから必ず3万円」と考える必要はありません。

積立額は「収入」ではなく毎月の黒字から決める

投資額を決めるときは、手取り額だけでなく、毎月いくら残るかを確認します。手取り23万円でも、生活費が18万円の人と22万円の人では投資に回せる金額が異なります。

まず固定費と変動費を書き出す

給与が入ったら、家賃、水道光熱費、通信費、保険料、食費、日用品費、交際費などを差し引きます。年払いの費用や数カ月に一度の出費も、月割りして計算するのがポイントです。

たとえば、手取り23万円に対して通常の生活費が18万円でも、帰省、家電の買い替え、冠婚葬祭などに年間24万円かかるなら、月2万円を別に確保する必要があります。この場合、本当の黒字は5万円ではなく3万円です。

家計を整理する手順から確認したい人は、手取り20万円台の一人暮らし会社員向け|貯金を増やす家計管理の始め方と優先順位も参考にしてください。

毎月の黒字をすべて投資しない

毎月3万円残るからといって、全額を投資に回すのは慎重に考えましょう。投資した資産は、必要なときに値下がりしている可能性があります。急な出費に備える現金が不足すると、損失が出ている時期に売却せざるを得ないかもしれません。

黒字が月3万円なら、まずは「現金の貯蓄2万円、投資1万円」のように分けます。緊急時に使えるお金が十分に貯まった後で、「貯蓄1万円、投資2万円」へ変更する方法があります。

手取り23万円の家計を3つのケースで考える

ケース1:貯金がほとんどない

毎月の生活費が19万円で4万円残るとしても、貯金がほとんどないなら、投資より現金の確保を優先します。積立額は月5,000円〜1万円程度に抑え、残りを預貯金へ回す考え方です。

病気、退職、家電の故障などが起きても当面の生活を続けられる資金を用意しておけば、相場が下がったときにも慌てにくくなります。必要額は雇用の安定性や家族構成によって異なります。

投資を始める前に整えたい「緊急資金」とは?生活を守るお金の置き場所と目安

ケース2:緊急資金はあるが大きな支出を控えている

貯金があっても、2〜3年以内に引っ越し、結婚、車の購入などを予定しているなら、その費用は投資と分けて管理します。近いうちに使う予定のお金は、値動きのある商品ではなく、必要時期に使いやすい預貯金などで確保するのが基本です。

毎月4万円の黒字がある場合でも、予定支出のために2万円を貯め、投資は1万〜2万円にするなど、目的ごとに振り分けます。

ケース3:緊急資金があり、大きな支出予定もない

当面の生活を守る現金があり、毎月安定して4万〜5万円残るなら、月2万〜3万円の積立も検討できます。ただし、残業代を含めてぎりぎり払える金額ではなく、残業が減っても続けられる金額にします。

投資には元本割れの可能性があります。値下がりしたときに眠れなくなるほどの金額や、数年以内に必要となるお金を入れないことが大切です。

無理のない積立額を決める5つの手順

  1. 直近3カ月程度の手取りと支出を確認する
  2. 年払い・臨時支出を月割りして黒字額を計算する
  3. 緊急資金と数年以内に使うお金を現金で分ける
  4. 残った余裕資金の一部を積立額に設定する
  5. 3カ月続けてから増額できるか見直す

最初から上限額を狙う必要はありません。月1万円で始めて、給料日前にも余裕が残ることを確認し、次に1万5,000円、2万円と段階的に増やせば、生活への影響を把握しやすくなります。

反対に、クレジットカードの支払いを預貯金から補う月が続くなら、積立額を減らす合図です。減額や一時停止は失敗ではなく、家計を守りながら長く続けるための調整です。

積立を続けやすくする3つのルール

給料日に自動で積み立てる

余ったら投資する方法では、支出が増えた月に積み立てられなくなりがちです。給料日に無理のない金額を自動で積み立て、残りで生活する仕組みにすると継続しやすくなります。ただし、生活費が不足する設定にはしないでください。

相場の上下だけで金額を変えない

価格が上がったのを見て急に増額し、下がったら積立をやめると、そのときの感情に左右されます。積立投資では、決めた金額を定期的に購入することで、購入時期を分散できます。ただし、利益が保証されたり、元本割れがなくなったりするわけではありません。

積立の仕組みや値動きとの付き合い方は、会社員のための積立投資入門|ドルコスト平均法とリスクとの付き合い方で詳しく確認できます。

半年または1年ごとに見直す

積立額は一度決めたら固定するものではありません。昇給、家賃の変更、転職、結婚などで家計は変化します。半年または1年ごとに、緊急資金、近い将来の支出、毎月の黒字を確認しましょう。

ボーナスや残業代を前提に毎月の積立額を高くするより、通常の給与だけで続けられる額にしておくと安心です。臨時収入の使い道は、受け取ってから家計状況を見て判断できます。

よくある質問

Q1. 月1万円の投資では少なすぎますか?

少なすぎるとは限りません。月1万円でも、家計を圧迫せず継続できるなら立派な積立額です。まず投資を生活の仕組みに組み込み、緊急資金が増えたり収入が上がったりした段階で増額を検討しましょう。将来の運用結果は市場環境や期間によって変わり、一定の利益が約束されるものではありません。

Q2. 貯金と投資はどちらを優先すべきですか?

急な出費に対応できる現金がない場合は、基本的に貯金を優先します。生活を守るお金と数年以内に使う予定のお金を確保し、それ以外の当面使わないお金から投資額を決めます。両方を進めたい場合は、月3万円の黒字を貯金2万円、投資1万円に分けるように、小さく併用する方法もあります。

まとめ

手取り23万円なら、月1万〜3万円が積立額を考える際のひとつの出発点です。

ただし、手取りの割合だけでなく、生活費、臨時支出、緊急資金を差し引いた後の余裕資金から決めましょう。

迷う場合は月5,000円〜1万円で始め、3カ月程度続けてから段階的に増やすと無理を見つけやすくなります。

本記事は執筆時点の一般的な考え方の説明であり、実際の投資判断や最新の制度内容は、公的機関や金融機関の公式情報でご確認ください。

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