給料が上がらないとき、会社員はどう収入を増やす?副業以外の5つの選択肢

副業・収入アップ

スーパーでいつもの食品を買っただけなのに、会計金額が以前より高い。電気代や日用品の負担も増えている。それなのに、毎月の給料はほとんど変わらない――。そんな状況に、焦りを感じている会社員は少なくないでしょう。

収入を増やそうと考えたとき、真っ先に思い浮かびやすいのが副業です。しかし、平日の夜や休日まで働く方法が、すべての人に合うとは限りません。勤務先での昇給、手当の活用、転職、スキルアップなど、本業を軸に収入を増やす道もあります。

この記事では、給料が伸び悩んでいる会社員に向けて、副業以外も含めた収入アップの選択肢と、その選び方を整理します。

物価上昇に負けないために「収入の増やし方」を広く考える

家計が苦しくなると、食費や娯楽費を削ることに意識が向きがちです。もちろん、使っていないサービスの解約や保険の見直しなどは有効です。ただし、節約できる金額には限界があります。

一方、収入アップには複数の方向があります。勤務先から受け取る金額を増やす、より条件のよい会社へ移る、身につけた能力を収入に変えるなどです。副業はそのうちの一つにすぎません。

大切なのは、「すぐに月数万円を増やす」と考えるだけでなく、次の3つに分けて考えることです。

  • 今すぐ受け取れるお金を取りこぼさない
  • 半年から1年程度で本業の収入を上げる
  • 数年後に評価される能力や経験を積む

短期・中期・長期の取り組みを組み合わせれば、無理に労働時間を増やさず、収入の土台そのものを強くできます。

なお、本記事は執筆時点における一般的な考え方を説明するものです。賃金に関する統計、税金、社会保険、各種給付などの最新情報は、公的機関や勤務先の公式情報をご確認ください。

自宅で仕事をする様子

最初に確認したい「社内制度」という身近な選択肢

収入を増やすために、いきなり転職や副業を始める必要はありません。まずは、現在の勤務先で受け取れる給与や手当を確認しましょう。すでに条件を満たしているのに、申請していない制度があるかもしれません。

手当や報奨金の条件を調べる

会社によっては、資格手当、役職手当、住宅関連の手当、在宅勤務に関する補助、社内表彰の報奨金などを設けています。資格取得時に一時金が支給される場合もあります。

就業規則、賃金規程、福利厚生の案内を読み、人事担当者にも確認してみましょう。ただし、資格を取れば必ず手当が出るとは限りません。勉強を始める前に、対象資格、支給額、申請期限、毎月支給か一時金かを確認することが重要です。

評価制度と昇格条件を具体的に確認する

「頑張れば給料が上がるはず」という曖昧な期待だけでは、昇給につながりにくいものです。上司との面談では、次の役職や等級に必要な成果、能力、経験を具体的に確認しましょう。

たとえば、「業務を改善した」だけでなく、作業時間の短縮、ミスの削減、後輩の育成など、成果を説明できる形で記録します。評価する側が判断しやすい材料を用意することも、収入アップに向けた行動です。

本業の給料を増やす5つの選択肢

1.昇給・昇格を狙う

現在の職場に働きやすさや将来性を感じているなら、まず検討したい方法です。社内で評価される仕事を把握し、必要な経験を計画的に積みます。

ただし、昇格しても責任や残業だけが増え、手取りが期待ほど増えないケースもあります。役職ごとの給与、残業代の扱い、業務範囲を確認し、負担と収入が見合うかを考えましょう。

2.部署異動や社内公募を活用する

同じ会社でも、部署や職種によって身につく能力や将来の収入には差があります。社内公募や自己申告制度があるなら、成長分野や専門性を高められる部署への異動も選択肢です。

異動直後に給与が上がらなくても、市場で評価されやすい実務経験を得られれば、将来の昇格や転職に役立ちます。環境を大きく変えるリスクを抑えながら、職歴の幅を広げられる点がメリットです。

3.転職で給与水準を見直す

会社の給与制度や業界全体の賃金水準によっては、社内で努力しても大幅な収入アップが難しい場合があります。そのときは、転職によって仕事の市場価値を見直す方法があります。

ただし、求人票の年収だけで判断するのは危険です。基本給、賞与、固定残業代、各種手当、退職金、休日数、転勤の有無などを分けて比較しましょう。提示年収が高くても、長時間労働や大きな負担を伴えば、時間当たりの収入が下がる可能性があります。

すぐに退職する必要はありません。まず求人情報を調べ、同じ経験を持つ人にどの程度の条件が提示されているかを知るだけでも、現在地を判断する材料になります。転職先が決まる前に退職すると家計が不安定になりやすいため、原則として在職中に検討を進めると安心です。

4.収入につながるスキルを身につける

スキルアップでは、「興味がある資格」だけでなく、「今の仕事や希望する職種で評価されるか」という視点が欠かせません。資格取得そのものが目的になると、時間や受験費用を使っても収入につながらないことがあります。

求人票や社内の昇格要件を確認し、求められている能力から逆算しましょう。業務に関する専門知識だけでなく、データの整理、業務改善、営業、マネジメントなど、複数の職場で使える能力も候補になります。

学んだ内容は、実際の業務で使って成果に変えることが重要です。「勉強しました」よりも、「その能力を使って何を改善したか」のほうが、社内評価や転職時の説明材料になります。

5.働き方や雇用条件を見直す

契約社員から正社員への登用、勤務時間の延長、地域限定勤務から別区分への変更など、雇用条件の見直しで収入が変わる場合もあります。一方で、労働時間や転勤の可能性が増えることもあるため、給与だけでなく生活への影響も確認しましょう。

残業で一時的に収入を増やす方法もありますが、会社の指示やルールに基づく必要があります。健康を崩すほど働く方法は長続きしません。収入額だけでなく、「同じ時間でどれだけ稼げるか」という視点を持つことが大切です。

ノートパソコンで作業する様子

それでも副業を選ぶなら、本業との相性で判断する

副業には、収入源を分散できることや、本業とは異なる経験を得られる利点があります。一方、自由時間が減り、疲労によって本業の評価が下がるおそれもあります。

副業を検討するときは、月の目標額だけでなく、準備や連絡を含めた実質的な時給を考えましょう。副業で月5万円は現実的?会社員が時給換算で考える必要時間と働き方

また、就業規則、労働時間、情報管理、税務上の手続きなども事前に確認する必要があります。会社員が副業を始める前に整えたい「時間・ルール・お金」の準備

副業を始める場合も、本業と無関係な単純作業だけに限定せず、将来の昇給や転職につながる経験を選ぶ考え方があります。収入とスキルの両方が積み上がれば、使った時間を将来にも生かしやすくなります。

自分に合う方法を決める3つの手順

手順1.不足額と使える時間を整理する

まず、毎月いくら不足しているのか、いつまでに収入を増やしたいのかを明確にします。家計を見直すことで不足額が小さくなれば、無理に長時間働かずに済む可能性もあります。手取り20万円台の一人暮らし会社員向け|貯金を増やす家計管理の始め方と優先順位

手順2.選択肢を「速さ・金額・負担」で比べる

手当の申請は早く効果が出やすい一方、金額には限りがあります。転職は収入が大きく変わる可能性がありますが、準備や環境変化を伴います。スキルアップは時間がかかるものの、長期的な選択肢を広げます。

それぞれを、効果が出るまでの期間、期待できる収入、必要な時間や費用、生活への負担で比較しましょう。

手順3.小さく試して期限を決める

最初から一つに絞る必要はありません。「今月は社内制度を確認する」「3か月で必要なスキルを調べる」「半年後に昇格の見込みを再確認する」など、期限を決めて進めます。

一定期間取り組んでも収入アップの道筋が見えなければ、部署異動や転職へ軸足を移す判断もしやすくなります。

よくある質問

Q1.昇給の相談をすると、会社に悪い印象を持たれませんか?

A.単に「給料を上げてほしい」と伝えるのではなく、昇格や昇給に必要な条件を確認する形で相談するとよいでしょう。これまでの成果を整理し、今後どの役割を担えば評価につながるのかを質問します。会社の制度や上司の判断も関係するため、希望どおりになるとは限りませんが、必要な行動を明確にできます。

Q2.転職とスキルアップは、どちらを先に始めるべきですか?

A.まず求人情報を確認し、希望する仕事で求められる経験や能力を把握するのがおすすめです。すでに条件を満たしているなら転職活動を始められます。不足があるなら、必要性の高いスキルから補いましょう。転職活動と学習を並行し、実際の評価を確かめながら方向を調整する方法もあります。

まとめ

給料が伸び悩んでいるときの選択肢は、副業だけではありません。まずは手当や評価制度を確認し、受け取れるお金と社内での成長機会を見直しましょう。

昇格、部署異動、転職、スキルアップは、収入の土台を強くする方法です。効果が出る速さ、金額、時間や生活への負担を比べ、自分に合う方法を選ぶことが大切です。

短期の制度活用と中長期のキャリア形成を組み合わせ、期限を決めて小さな行動から始めてみましょう。

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